相変わらず雑記

最近はダイエットを中心に書いています

なんとか力

最近、色々と読んだり考えたりしていて思うのは、ウェブの出現によって、「なんとか力」という様々なところで通用する能力が変わってきているように思う。

この「なんとか力」を大別すると二つ。一つ目は、ハードコピーに代表されるようなソースなどを読み込んで、自分の経験や蓄積に裏打ちされた柱、理論があり、アウトプットを出すことが出来る力。「なんとか力」と短縮するには難しい力。もう一つは、「システム構築力」(と勝手に呼んでいる)。システム構築力と言っても、ITや理論を構築することではない。様々なところで簡単に手に入る何次情報であろうと構わない膨大な量のソースを自分なりのストーリーを作って、組み込んで、アウトプットを出す力。

この二つに共通しているのは、アウトプットを出すということ。違う面は、知識量の差だ。前者は、アウトプットを出す(出せるようになる)までに長い時間を要する。後者は、ウェブと言うツールを巧みに操ることが出来れば、比較的短時間でアウトプットを出せるようになる。

今のビジネス本やビジネス界をさーっと見ている限り、後者の「システム構築力」の方が評価が高い気がする。昔は、どちらかというと前者の方が評価されていた。なぜなら、膨大な量のソースから必要な者を抜き出すことが必要な「システム構築力」には、ソースの量が圧倒的に足りなかったからだ。それが、ウェブの出現によって変化が起きたということ。

現在では、前者の能力は、学者よりの能力のように思える。論文などはどれだけ1次情報に近いものを提示することが出来るかが、重要になる(もちろん、分野によって違うのだけれど)。一方で、後者の「システム構築力」は、ビジネス界では主流であるように思える。短時間で結果や結論、分析などのアウトプットを出すことが要求されるようになるので、いわゆる仮説検証を繰り返すために、膨大なソースの中から探す能力が求められる。

と、ここまで書いてきたものの、あらゆる分野で、この分野はこっちの能力、という完全に分けることはできない。要は、バランスの問題である。すばらしいなと思う人は、両方の力をバランスよく持っている。学者などの前者の能力が特に求められる人にも、後者の「システム構築力」は無視できないものになっている。また、すばらしいビジネスマンは、前者の能力を持っている人が多い。

結論としては若干弱いけれど、結局両方の能力は場面場面で求められるものが違うと言うことで、自分の適正と見合わせて能力を構築して行けばよろしいと思った。