相変わらず雑記

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日本の行く道:資源編

先日、国際帝石が管理しているカザフスタンの油田開発で動きがあった。ざっくり簡単にすると、環境問題を理由にカザフスタンに利権を戻すという動きが出ている。これは、結構前に実施されたサハリン2の株式をガスプロムに移管するという動きとそっくりである。

原油高を背景に、いわゆる資源ナショナリズムが隆盛している。自国の天然資源を他国に渡すなということだ。しかし、それまでの開発費などを外資から提供してもらい、いざ運用となるとバイバイというのは、国際社会の信用を落としてしまうことになる。とは言っても、このご時世では持てる者がやはり有利なわけだ。そんなわけで、資源ナショナリズム的なものも通ってしまう。

では、そういった状況の中で、日本の行く道はどこだろうか。僕がふと思い浮かぶのは、技術だ。環境面の技術に関しては、えらく幅を利かせている感じがする。この技術を交渉力に使うことができると思う。ただ、扱いは難しい。というのも、技術は1回の提供だけで終わってしまう(アップデートしていくのであれば別だが)が、資源は何回も提供できるし、もらう方は提供され続けなければならない。10年分を一度にもらうことなどはできないのだ。これは、交渉面において資源国が有利に立っていることを示している。

さらに、扱いを難しくさせているのは、環境問題が切実な問題になりつつあるということである。近年の環境の変化と、成長国が伸びに伸びているのを考えるといつ限界を超えてしまうかわからない。そのため、環境技術を提供しなければならない場面も出てくる可能性が高い。その際は、いくらかは対価をもらうことになるかもしれないが、それでも正当な対価を得ることはできないだろう。技術は国家にとって資産であるはずなので、極論を言えば、地球全体の利益か国家の利益かを選択させられることになる訳だ。一つ救いであるのは、地球全体のそれと日本のそれとは重複している部分があることだろう。

そうであるならば、なるべく多くの国を巻き込んで、早い段階で技術開発をやっていくべきではないかと思う。現時点で、日本は技術に関してかなり上の立場にいる。この状況を生かさなければ、他の国に主導権をとられてしまうような気がする。