相変わらず雑記

最近はダイエットを中心に書いています

ベガルタ仙台愛とその行動

相変わらず、写真のデータをPCに取り込むことができないのだけれど、一緒に行ったB.B氏から所望の写真が送られてきた。

http://d.hatena.ne.jp/hotaka7/20080213
旅行前

旅の日程で言うと3日目。僕らは、ミラノにある一つのパブを訪れた。このパブに行くことこそ、B.B氏のイタリア旅行の目的であり、パリからミラノに行き先が変わった理由である。

このパブは、「4−4−2」という。日本で言うスポーツバーだ。店の中に数台のテレビが設置されており、客はスポーツを観ながら、酒をいただく。ちなみに、この店、サッカー一色である。何故かと言うと、世界各国のサッカーチームのマフラーが壁一面に飾ってある。そして、テレビで放送されているのもサッカーだ。スポーツバーというよりは、サッカーパブと言った方が正しいかもしれない。

何故B.B氏がこのパブのことを知っていたのかと言うと、ほぼ日新聞の「フランコさんのイタリア通信」というのに、この店のことが載っていた。フランコさんは、スポーツジャーナリストで、イタリアのサッカーのことなど色々書いているそうだ。

http://www.1101.com/francorossi/2007-10-02.html
パブ「4-4-2」そしてベガルタ仙台

上記の記事は、この店にベガルタ仙台のチームマフラーが飾ってあるということを紹介している。「ベガルタ仙台命」なB.B氏は、この記事を見て、ミラノに行ってこの店を訪れたいということを、旅行を計画してパリに行こうと言っていた僕ら二人に説明。もう一人の先輩からは連絡がなかったらしく、そして僕は同意しミラノに行くことになった。

このイタリア道中、サポーターの情熱をひたすら聞いた。現在B.B氏は僕と同じ関東圏に住んでいるが、ベガルタ仙台の試合は、ホーム仙台に応援に行って、アウェーでも年に何回かは、応援しに行っていると言う。僕は東京の東部、下町出身で、どこのチームを応援しているわけではない*1ため、その感覚はいまいち理解できないが、そのベガルタ仙台の存在が彼の人生を豊かにしていることは十分に理解できた。

さて、「4−4−2」の話に戻す。このパブは、ミラノのドゥオーモからは北西の方角に位置し、ミラノのカドルナ駅というところから、センピオーネ公園を突っ切って、センピオーネ通りをひたすら進んだところを、少し曲がったところにある。カドルナ駅から歩いて20分ぐらいか。


店を見つけたときには、陽も落ちていて、店の周りには車が何台か。まあまあな広さの店だが、客でごった返している。人気店のようである。で、恐る恐る店に入る。アジア人は一人もいないようだ。

店に入ったところで、ベガルタ仙台のマフラーを発見。これだけのサッカーチームのマフラーがある中で、入り口のこんな近くに掛けてあるのか。B.B氏は感動していた。B.B氏は事前にこの店の経営者であるアンドレアにメールを出していて、この日に店に行くからということを伝えていた。B.B氏は歓迎してくれるかどうか心配していた。

店に入ると、店員さん達はむちゃくちゃ忙しいらしく、僕らが店に入ったことに気付かない。誰がアンドレアなのか、そもそもアンドレアは今日いるのかという疑問さえも抱いてしまう状況。人が多くて、奥に進めない。僕はもっと小さな店を想像していたので、客の視線に硬直。が、B.B氏がアンドレアを探しに強硬突破した。

アンドレアは意外とすぐに見つかり、僕らを歓迎してくれた。B.B氏は他のサポーター仲間から託されたベガルタ仙台のグッズをプレゼント。マスコットのベガッ太の人形が、店内に飾られた。アンドレアはゆっくりして行けよと言って、また忙しくお酒などを作りに戻った。


ベガッ太と後ろには横浜マリノスのマフラー

僕らはビールを飲みながら、ちょうど席が空いたので、軽く飯を食べようと言うことになって、バーガーを注文。このバーガーそんなに高くないのだけれど、非常に美味しい。パブでこのレベルのバーガーを出しているのには、驚きである。そのバーガーを食べ終わって、しばらくして帰ろうかという話をしていると、アンドレアが電話をしている。そして、「今、フランコ呼んでいるから待ってて」と言ってきた。

そうこうしているうちに、フランコがやってきた。上記のほぼ日の記事を書いているフランコ本人である。挨拶をして、「一回家に戻って、一時間ぐらいでまた店に来るから待っててくれ」と言い残し、店を出て行った。店のテレビでは、アフリカ選手権の決勝の後半がやっていた。

アフリカ選手権の決勝が終了し、インテルカターニアの放送に切り替わる。1時間以上経っているのにフランコは来ない。試合の前半途中、やっとフランコが来て、僕らのテーブルに加わる。日本のことや今日この店に来た理由を改めて伝えたりしていた。日本人のビジネスパートナーが何人かいると。詳しくは聞かなかったが、彼らが横浜マリノス浦和レッズのマフラーを持ってきたとか持ってきてないとかという話を聞いた。事実、店にはベガルタ仙台の他に、横浜マリノス、そして浦和レッズのマフラーが、店の奥ではあるが掛けられていた。アジアのクラブチームは見た限りこれだけだった*2

そのうち、テレビでは試合の後半に移り、インテルが息を吹き返す。2得点を決め、試合を決定づけた。この店はインテリスタの店らしい。

最後にフランコは、今日は来てくれたお礼としてお土産にネクタイをくれた。そして、笑いながら「私は変なデブです」という台詞を日本語で言い残し、家に帰って行った。陽気な人であった。日本人のビジネスパートナーの方、もう少しちゃんとした日本語を教えましょう。

B.B氏はというと「4−4−2」を訪れたこと、フランコに会ったことに大変感動していた。次の日も、ぼーっとしていたので、「疲れているんですか」と訊くと、昨日の感動が残っているというようなことを言っていた。その気持ちは少しわかる。僕はサポーターではないのだけれど、非常に楽しいひとときであったから、B.B氏にとってはそれ以上であろう。

しかし、サポーターの情熱がミラノまで行ってしまうのであるから、すごいよなあと思う。店に飾ってあるマフラーのチームの、しかも遠くはなれた国からサポーターが訪れてくる経験は、おそらくアンドレアにも初めてだったに違いない。

「4−4−2」の壁はもう少しで、マフラーで埋め尽くされそうである。

追記:タイトル変更。

*1:FC東京の前身、元東京ガスは下町近くにチームを持っていたが、今の東京の西に移ってしまった

*2:知らないだけかもしれない